act 2
 
 
 高1と聞いて本当に驚いてしまった。何しろ場所が場所だ。それにふたりとも煙草を吸っていた。別に違和感もなく、堂々としていたから、変にさまになっていたが…。
「ほんっとに高1なの?絶対、見えねぇ〜よ。だって俺の弟と同じだぜ!絶対信じられないサ〜!」
T君は興奮し、饒舌になっていた。その証拠に、御殿場なまりがではじめている。
T君が驚く様子を見て、彼女たちも笑っていた。
店内は相変わらず客のまばらな休日の夜。どこか寂しげな雰囲気の中で、ここだけが少し華やいできた。
 テーブルを一つおいて、彼女たちは座っている。
よく見ればなかなか可愛い女の子だった。うち一人は、優しげな瞳にロングヘヤーがよく似合っていて、次々に質問してくる。
「どこの大学ですか?」
「どこに住んでいるの?」
質問はどれもT君に対して投げかけられた。それに応えてT君も、冗談言ったりしながら彼女をおおいに笑わせた。そんなふたりを他人が見れば、きっと恋人同士と思っただろう。ふたりはとってもいいムードだったのである。
 ほどなくして、女の子の口からこんな言葉が洩れた。
「ねっ、彼女いるの?」
「いないサ〜」T君は、正直に答えた。
「うっそ〜、いるんでしょう?本当は!」
「いや、いないよ!」
ふと、女の子が真顔になった。
「高1の彼女って、どう?」
彼女の頬が赤く染まった。無論、お酒のせいではなかった。