たまにはユニコーンと思っても、なかなかチケットがとれず、相変わらずの人気である。今回は珍しく抽選に当たって、なんと10年ぶり!といっても、前回(2015)はライブ・ビューイングだった。生ライブは、その前年(2014)の東京フォーラム以来である。その間、民生のライブは何度も行ってはいるけど…(笑)。
 今回のツアーがEBIの60歳お祝いライブだったことは、会場に着いてから知った。チケットには書いてあったが、気に留めてなかった。若干、嫌な予感がした(汗;)。当然、EBIを全面に出した選曲になることが予想されたが、彼は前に出るタイプではない。民生やABEDONのようなボーカリストとしての力もない。もちろん、ユニコーンというバンドでは、各メンバーの個性を生かした楽曲が魅力であり、EBIのハイトーン・ボイスを最大限に生かした「フーガ」や「ペケペケ」といった名曲も少なくはない。ただ、それは民生やABEDONのメインディッシュがあっての話である。その1曲目「フーガ」で彼の歌声を聴いて、愕然としてしまった。若い頃のような伸びのある声量は失われ、駆け出しのアイドルのような細々と音程を保っているだけの歌唱だった。まあ、いくつかそういう曲があってもいいけど、と思っていたのだが…。
 ユニコーン・ライブのノリは、昔と変わらなかった。エビのかぶり物が用意され、会場を大いに沸かせていた。ABEDONのマシンガントークも健在だったし、民生のまったりとした余裕のステージワークの安定感もピカイチだった。しかしながら、選曲には物足りなさがあった。「すばらしい日々」や「大迷惑」といった定番の名曲もなく、EBIがボーカル中心の選曲になっていた。会場は大いに盛り上がっていたので、それでよいのだが、改めて自分が好きなユニコーンが民生楽曲であることを痛感したというか、それはずっとわかってることだけど…。
 それはそれとして、60になってもバンドが活動を続けていること自体はとても嬉しい。同時代を生きてきたメンバーとは、ある種同士のような気持ちでいる。「推し活」という言葉が広まったのは2010年代だが、そのルーツは80年代のアイドルブームらしい。そして、バブル崩壊後の失われた30年で変化してきた消費行動の特徴は、お金を使うことで「応援する」という意識が根付いたことらしい。自分にも当てはまるのは、CDを買ったり映画のチケットを買うときに、その代金でアーチストや製作に関わった人たちの収入になるならいいという意識が確かにある。今年9月、113戦で1勝もできなかった人気競馬馬ハルウララがこの世を去った。多くの人々がハルウララを応援した現象は「アンダードッグ効果」というらしい。ユニコーンはずっと人気者だったけど、歳をとってもずっと応援しようという気持ちはそれと似ているかもしれない。職場でも困難な状況にめげず、歯を食いしばって頑張っている人を応援したい気持ちも同じかなと思う。

SET LIST
1 フーガ
2 黒い炎
3 スターな男
4 働く男
5 ペケペケ
6 BLACKTIGER
7 西の外れの物語
8 スペースカーボーイズ
9 WAO!
10 米米米
11 夢見た男
12 スライム・プリーズ
13 パパは金持ち
14 君達は天使
15 チラーRyythm
16 ZERO
17 Feel So Moon
18 SAMURAI 5 
19 バイカーズパラダイス
encole
20 水の戯れ~ランチャのテーマ~/弾き語り
21 アルカセ
22 大航海2020 


♪ユニコーン
~EBI60祭「60回目のエビだっピ」~
横浜BUNTAI
2025年10月4日(土)18:00-20:20/Fブロック3列8番