

残業で遅くなると、帰りのカーステで「だめラジオ」(エフヨコ 火曜日22時~)を聴くことがある.。番組名も変だが、DJのトミタ栞がユニークで面白い。だいぶ経ってから歌手ということを知って、youtubeでPVを見てみると、わりとよい。「バレンタイン・キッス」のLadybeardは少々気持ち悪かったが(笑)、「17歳の歌」はよかった。ちょうどセカンド・アルバム「SPIN」の発売前だったので、早速、amazonで予約した。1曲目は、「恋な歌」。歌詞の中に「変な恋した私」とあるので、「恋」と「変」をからめているのだろう。作詞、作曲は本人である。2曲目の「バレンタイン・キッス」は、国生さゆり(おニャン子クラブ)のカバーであるが、原曲とは全く違ったアレンジで、なかなかよい。全体的な音楽性は、パフィーとジュディー・アンド・マリーを足して2で割ってプラスαしたような印象で、「普通のJ-POPとは一味違う!」というキャッチコピーが当たっている気がする。何よりの武器は、その声とキャラクターだろう。初めてのツアーが始まるタイミングだったので、物は試しで行ってみた。
初めてのツアーなのでドキドキしているといいつつ、MCも手慣れた感じであった。観客のノリがよく、とても温かい雰囲気に包まれていた。20代くらいのファンが多く、男女比は8対2というところか。時々、60代、70代くらいのおじさんがいて驚いたが…。ライブ向きのノリのよい曲が多く、演奏も歌もとてもよかった。バンマス風の町田氏がムードメーカーとなって、とても和気あいあいとした会話が弾んだ。MCの時間もたっぷりあって、さすがラジオ番組をやっているだけある。この日は、彼女の23歳の誕生日ということで、みんなでバースデーソングを歌って、ケーキのロウソクを吹き消すというワンシーンもあった。「17歳の歌」では、曲の最後に「頑張って世間!」という謎の台詞が入っていて個人的にツボなのだが、これをライブでは大幅に増やして、「頑張って日本とか、頑張って自分とか」たくさん言ってて面白かった。
中盤で、ゲストが登場。一人目はふかわりょう(Rocketman)。登壇するなり延々と喋り倒していて、かなり会場を盛り上げた。会場から挙がった3つのキーワード(芋虫、おにぎりと何だったか…)を使って即興で文章を作るネタをやったり、ROCKETMAN名義で楽曲提供のあった「あいたくちがふさがらない」を演奏して終わった。ふかわ氏が、「トミタ栞の魅力の一つはくすぶった感じ」と言っていた。「ブレークしそうでしない感じが、何とも言えずいい。こういう時期を支えてくれるファンが一番大事、今日来ているファンを大切にしてください」と締めくくり、ゲスト出演を完璧に全うしていた。さすがプロである。二人目のゲストは、神田莉緒香。アルバム「SPIN」のボーナストラックに収録されている「あぶりカルビのうた」を歌ったが、その前に即興で1曲、披露した。神田の特技ということで、全く下打ち合わせなく、いきなりトミタ栞がお願いしたのだが、会場から3つキーワードを挙げてもらい、その言葉を取り入れた歌を即興で歌うというものだった。考える時間はほとんどなく、3つのキーワード(さくらんぼと水玉とさるぼぼだったかな…)が決まってすぐに歌っていて、しかもなかなかいい曲と詞で、神業だった。
ラジオで新しい音楽と出会うことが、時々ある。「すばらしい日々」のあまりに美しいギターリフに涙してユニコーンのファンになったりとか、「万事快調」の歌声に魅了されてピチカート・ファイヴのファンになったりとか、ラジオで聴いた1曲をきっかけに、僕の生活の一部になってきた音楽が幾つもある。テレビと違って音声しかないからこそ、ラジオは自分一人に語り掛けてくれているような気がする、というラジオファンの投稿を聞いて頷いたことがある。絵も音もない小説だからこその魅力と、少し似ている。
終演後は、出口でトミタ栞本人が一人ひとりに特製しおり(写真)を配ってくれた。実家が飛騨高山のラーメン屋ということで、高山らーめんも一緒に配られた。間近にみると、さすがに美少女であった!握手しながら、「飛騨高山行きましたよ!」と言ったら、「ぜひ、またラーメンを食べに来てください」と元気に言っていた。こんなキュートな娘がいたらなぁ、と父親的な気持ちで家路についた。
♪Musician
町田昌弘(Gui)
木下裕晴(Bass)
城戸紘志(Dr)
♪Guest
神田莉緒香
ふかわりょう(Rocketman)
♪トミタ栞 SPIN TOUR~はじめてのTOURは横・東・名~
渋谷CLUB QUATTRO
2017年2月1日(水)19:00-21:30/スタンディング