
2023年になってから、公私共々やけに忙しくて、このライブ覚書も早2か月が過ぎてしまっている。おぼろげな記憶と、その頃とは違う今の心境を綴ることになる。次々と色々ありすぎて消化が間に合ってない。のんびり休養もしたいが、こうやって文章を書きながら頭の整理をする時間が必要に感じる。それと自分にとっては、本を読む時間が重要らしい。読むスピードと考えるスピードが一致するのと、読書は能動的にならざるを得ないところもポイントのようだ。映画を観たり、音楽を聴くときのように受動的ではないところがいいみたいな気がする。
斉藤和義は相変わらず人気で、夏頃のライブチケットは取れなかった。さすがに武道館のキャパだったので、取ることができた。斉藤和義の弾き語りツアーは初めてだったが、色々と工夫がされていた。一番興味深かったのは、足下に置いた小さなマイクの上に段ボールを被せて、その上で足踏みをしてリズムをとる演奏だった。ボン、ボン、ボンとバスドラのような迫力があってよかったが、演奏後、「これ、結構、足が疲れるんですよ」と言ってた(笑)。後半はギタリストの真壁陽平と東京スカパラダイスオーケストラのキーボディスト、沖祐市が参加した。弾き語りも悪くはなかったが、やはり、キーボードやギターが増えることで豊かな印象に変わった。前半で歌った「やわらかな日」もバンド演奏の方がいいような気がした。写真禁止だったので撮らなかったが、ステージは真っ白で巨大スクリーンもあり、お金をかけられるアーチストの強みを感じた。巨大スクリーンでは、最近はまっているという招き猫のコレクションが映し出され、その中に本人が紙粘土で作ったものもあった。これがいかにも斉藤和義的で可笑しかった。斉藤和義の歌詞には度々猫が登場する。間違いなく猫派だろう。そう思うと、何となく観客も猫派が多いように思えてくる。自由気ままに生きているように見える斉藤和義の言動に癒やされているようである。ちなみに僕はイヌ派なので、心のツボがちょっと違う気がしている。
最近、一番気になっていることは、「正義」だろうか。これを書いているちょうど1年前の2月24日にロシアのウクライナ侵攻が始まった。コロナだけでも大変なときに、食料や燃料、半導体といった日々の生活に不可欠な物資の供給に影響が出て、物価も上昇している。プーチンはネオナチからウクライナを守るなんていうでたらめな正義をかざし、少なくない国民がそれを真に受けてしまっている。ただ、他人事ではなさそうだ。同じようなことがきっと自分を含めて、起きているような気がする。自分が正しいと信じて疑わず、他者を批判する人がいる。たまたま最近、連続して2回、そういうことがあったが、自分の感覚では、そこまで正しいことには思えなかった。物事の一面でしかないことなのに、まるでそれがすべてと言わんばかりの言質に驚かされた。2人とも真面目な人で、やはり真面目はいけない、非マジメでなければと改めて思った。四角四面に物事を見ていたら、フェイクだらけの時代に真実は見えなくなってしまうように自分には思える。斉藤和義という生き方は、まさにそれを絶妙なバランスで実現している風に見える。生まれ持った天賦の才のように見えるが、人知れず努力の人なのかもしれない。僕が憧れる人は、大抵、そんなところがある。
set list
1. 俺たちのサーカス
2. 僕の見たビートルズはTVの中
3. 進め なまけもの
4. やわらかな日
5. 朝焼け
6. シグナル
7. BAD TIME BLUES
8. ウサギとカメ
9. 男と女
10. 五秒の再会
11. over the season
12. 泣いてたまるか
13. 世界中の海の水
14. 歌うたいのバラッド
15. 小さな夜
16. ずっと好きだった
17. I Love Me
18. 明日大好きなロックンロールバンドがこの街にやってくるんだ
19. Boy
EN.
20. 猫の毛
21. Endless
22. 空に星が綺麗~悲しい吉祥寺~
♪斉藤和義
~弾き語りツアー「十二月~2022」~
日本武道館
2022年12月21日(水)18:35-21:05/2階南東スタンドK列43番