♪くるり 20th ANNIVERSARY 「NOW AND THEN」
渋谷公会堂
2015年4月28日(火)18:30-21:00 / 2階23列45番


 くるりは、デビュー時から知るバンドである。NHKスタジオの公開録画ライブに友人に誘われて行ったのは、まだデビューして間もない頃で、ほぼ無名と言ってよかった。当時の僕は奥田民生を聴きまくっていたのだが、岸田繁の声の響きが少し民生に似ているような気がして、すぐ気に入ってしまった。ほとんど曲も知らずに見に行ったライブだったが、とてもエネルギッシュで楽しいライブだった。以来、20年。「過ぎてしまえばあっという間でした」という感覚もなくはないが、しかし20年の間には誰もがそうであるように、山も谷もあったわけで、それほど刹那的ではなかったなぁ、とも思う。デビュー後、くるりは売れっ子バンドになり、数々の名曲を世に送り出し、多くのミュージシャンからリスペクトされる存在になっていて、少々羨ましい…。

 今回のライブは、ある意味でスゴイ。1stアルバム「さよならストレンジャー」の12曲と2ndアルバム「図鑑」の15曲を同じ順番で全曲演奏するというもの。そんな内容とは露知らずに行ったので、少々面食らってしまった。それと、ステージ上にファンファンがいなかったので、また脱退してしまったのかと思いきや、ご懐妊で休職中とのことであった。というわけで、岸田繁(v,g)、佐藤征史(b,v)、サポートドラマー、サポートギターの4名編成だった。

 ライブを聴いて驚いたのは、2nd「図鑑」の曲をよく覚えてないことだった。CDは持っているし、知ってる曲もあるのだが、「こんな歌、あったっけ?」というのも少なくなかった。そういう意味では、新鮮であり、退屈でもあった。要は、曲によったりである。くるりというバンドは、アルバム毎に実に大きく雰囲気が変わってしまうバンドで、自分の中でも好き嫌いがある。昨年発表された11thアルバム「THE PIER」までの中で、一番聴いてないのが「図鑑」かもしれない。逆に「さよならストレンジャー」は1枚目ということもあってよく聴いていたが、たぶん、一番聴き込んでいたのは、5thの「アンテナ」だろう。すぐ前に映画のサントラとして作られた「ジョゼと虎と魚たち」と「アンテナ」の頃が、僕の一番好きなくるりだろうと思う。

 というわけで、今回のライブでは、「ばらの花」も「ワンダーフォーゲル」も「ロックンロール」もなかった。しかし、「ミレニアム」や「屏風浦」といった隠れた名曲(単に自分が忘れていただけ…)を再発見することができたのがよかった。くるりのデビューは1996年なので、20周年は実は来年である。ライブでのMCで、このアルバム全曲ライブはこれからも続けるようなことを言っていたので、もしかしたら、今年から来年にかけて3rd〜11thまで順にやっていくのかもしれない。え、じゃあ全部行かないといけないのかな〜、ファンなんだし…。少なくとも「アンテナ」の頃は絶対に行こうと思う。