バンド結成20周年となる2016年を先取りして開催されているコンセプト・ライブ「NOW AND THEN」シリーズ。第1回目は、今年4月に大阪と東京で催され、1st&2ndアルバムをアルバムと同じ曲順に演奏していくというファンには堪らない企画だった。第2弾となる今回は全国12都市に拡大され、3rdアルバム「TEAM ROCK」と4thアルバム「THE WORLD IS MINE」を再現するツアーである。前回と違うのは、アルバムの曲順ではなかったことと(4曲目まではアルバム順)、いくつかやらない曲があったこと。当然、意図的にそうしたのだろうけど、この方が断然よかった!4月のときは、こういうコンセプト・ライブとは知らずに行ったので、1stを全曲(12曲)やって、これから2st(15曲)を全部やると聞いたときは、嬉しい反面、少し疲労感もあった。おそらくライブというイベントでは、演者は当然のこと、観客の方も相当のエネルギーを発散していて、そのうねりがスムーズに流れていく場合といかない場合とで、まるで違ったインパクトを受けるような気がする。アルバムは1枚の中で起承転結ができているはずなので、それを並列的につなげると、和食を食べた後に洋食を食べるような、中華のあとにイタリアンといってもいいのだが、一種の過食状態になるのかもしれない。その点で今回は、2つのアルバムの曲を1つのライブ用に再構成することで、より自然なまとまりになっていたと思う。それからもう1つ、違った点があった。前回のバンドメンバー4名(G/G/B/D)に、コーラス2名、キーボードが加わり、総勢7名だったこと。これも奏功していた。くるりの楽曲は、高音コーラスのハーモニーが映えるものが多く、女性コーラス隊がこの部分を手厚くサポートしてくれたので、ずいぶんと聴き応えが増したように思う。
 今回の2作は、楽曲が多彩という点でもよりライブ向きだったのかもしれない。王道的なヒット・ソング「ワンダーフォーゲル」や「ばらの花」があるし、クラブ・ミュージック的な「ワールズエンド・スーパーノヴァ」があったり、メロディと詩の世界をじっくり聴く「男の子と女の子」みたいな歌もある。音楽的にはかなりの違いがあるが、どれもがくるりらしく、くるりでしか聴くことができない歌ばかりである。「アマデウス」と「カレーの歌」だったか、岸田がキーボードの弾き語りをやったり、途中には恒例の物販コーナーもあって、イベントとしての盛り上がりは前回を遥かに凌いでいた。
 次回はいよいよ5th「アンテナ」である。一番好きなアルバムなので、絶対に行きたいと思うが、その前に映画「ジョゼと虎と魚たち」のサウンドトラックもあるが、どういう組み合わせでやるのだろう。いずれにしても、楽しみである。それはそうと、お台場に中国人が多くて、驚いた。いや、その前に銀座を歩いていたのだが、中央通りは爆買いツアーと思われる中国人旅行団で溢れかえっていて、「ここは中国か!」というような異様な雰囲気で面食らってしまった。よくニュースでやっているが、目の当たりにすると、彼ら中国人がの本の経済を支えているというのも頷ける気がした。



Set List
01
TEAM ROCK(3rd)
02 ワンダーフォーゲル(3rd)
03 LV30(3rd)
04 愛なき世界(3rd)
05 GUILTY(4th)
06 静かの海(4th)
07 GO BACK TO CHINA(4th)
08 トレイン・ロック・フェスティバル(3rd)
09 THANK YOU MY GIRL(4th)
10 ARMY(4th)
11 砂の星(4th)
12 男の子と女の子(4th)
13 アマデウス(4th)
14 MIND THE GAP(4th)
15 水中モーター(4th)
16 ワールズエンド・スーパーノヴァ(4th)
17 C'mon C'mon(3rd)
18 永遠(3rd)
19 ばらの花(3rd)
20 リバー(3rd)
encore
21 カレーの歌(3rd)
22 Morning Paper(5th)
23 Liberty & Gravity(11th)




♪くるり「NOW AND THEN vol.2」
Zepp DiverCity TOKYO
2015年11月16日(月)19:05-21:15 / 1F立見