2014/11/8 sat 18:00-20:00
EX THEATER
ROPPONGI

 日比谷野外音楽堂でのデビュー15周年記念ライブが2011年。以来、3年ぶり。この間、パフィーはツアーをやってなかった。「いろいろあったもので」というMCがあったが、詳しくは語らないし、詮索する気もない。昨今、ネットを介して大抵の情報は瞬時に調べられる。しかし、キリがないので、わりと手前の方でブレーキをかけている。下世話な情報を見ている暇があるんなら、彼女たちの音楽を聴いてる方がいいんじゃない、と思う。時間をどう使おうが個々人の自由だけど、使い方次第で人の一生はだいぶ違ったものになるのだから、よくよく考えて使った方がいいと思う。考えたからといって思い通りにいくわけではないけどそれでもやる、という人に僕は興味を感じる。

 バンドメンバーは、ギターが黒猫チェルシーの澤竜次ともう一人若いの、ベースがバンマスの木下鬼軍曹、ドラムは川西幸一(ユニコーン)だった。1曲目は「I Don't Wanna」だったか?パフィーでなければ醸し出せない独特の音楽世界はやっぱり、気持ちいい!序盤に登場した「赤いブランコ」や「サヨナラサマー」のもつ躍動感と儚さ、亜美由美のユニゾンに重なるギター音の格好良さ。産みの親であり育ての親でもある奥田民生の影響が随所に感じられ、この上なく快適なのである。やっぱ、パフィーのライブは楽しめる!

 メインの客層は、30代、男女半々というところか。「六本木って客はいないよね」と由美が言ってたけど、ライブへ行くと、客層のカラーというのがハッキリとわかって興味深い。たぶん、それはミュージシャンと自分の相通じる似ている部分が半分、残りの半分は自分がなりたくてもなれない憬れの部分で、その集合体が客層のカラーになってんじゃないかなと思う。

 松田聖子のカバー「天使のキッス」や民生のNo.1ヒットチューン「これが私の生きる道」や「サーキットの娘」、さらにこの日「2番目」の盛り上がりをみせた民生陽水コンビによる「渚にまつわるエトセトラ」など、名曲ゾロゾロであった。「来年はもっとやりますんで」と由美が決意表明していたので、期待したい。この日は、たった6日の全国ツアー最終日。アンコールは「オリエンタル・ダイアモンド」とこの日「最大」の盛り上がりとなったデビュー曲「アジアの純真」だった。「民生が鼻歌で歌っているのをそのまま活字にしただけ」ともいわれる謎めいた歌詞は陽水さんによるもの。この歌ができた1996年頃は、まだアジアが今ほど注目されていなかった。「いよいよアジアの時代が来るのかな〜」と感じたのを覚えている。それから数年後、2002年には「クール・ジャパン」という言葉が使われ始め、同じ2002年にFIFAワールドカップが日韓共同開催。2008年には北京オリンピックが開催され、2010年に中国は日本を抜いて世界2位の経済大国になっていく。人口でも13億の中国が1位だが、インドが猛追しており、いずれは世界一の大国になるとも予測されている。こうしたアジアの躍進を予言していたかのように、「アジアの純真」でデビューしたパフィーもまた、北米、中国、ヨーロッパなど世界的な人気を博していく。「たまたま暇そうなふたりがいた」ってところから始まったパフィーの音楽道。これからも追っかけていこうと思う。
 ちなみに、ツアータイトルのswagが何だか意味不明なのでググってみたら、よくわからなかった(笑)。スラングらしいけど、日本で流行っている「やばい」に近い使い方がされているので、改めて意味はといっても定まってないようだ。意味不明なのは「アジアの純真」からなので、まっいいか!