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orange pekoe
Poetic Ore Tour
NHK Hall
20041127
オレペコ。
ボクにとっては、2年ぶり2回目のライブ。
昨年はチケット抽選もれで取れず、淋しい想いをした…。
座席は3階席で、ステージははるか彼方だったが、オレペコを楽しむには十分だった。
7月に発売された「Poetic Ore」と同名のツアー。
ツアーとはいえ、11月に6本しかやらない短さだから、貴重である。
藤本一馬(Gui・compose)とナガシマトモコ(Words・Vo)のオレペコ2人に、サックス(アルト・テナー・ソプラノ)、トランペット、ドラム、キーボード、パーカッション、コーラス、ウッドベースの9人が加わり、総勢11名がオレペコサウンドを豪華に奏でる。
たくさんの音がまるで洪水のように流れてゆくなかに身を置く。
贅沢な時間が過ぎた。
正直なところ、ボクは、あまり詞の世界を聴いていない。
聴いているのは、一馬が作る美しいメロディとトモコの身体全体から伸びてくる歌、そしてジャズやラテンを基調とした「オレペコサウンド」である。
関西人をラテン系と呼ぶことがあるが、彼らも関西出身。
その世界は、南の海のように暖かで、広々としていて心地いい。
同じ故郷をもつ者としては、理屈抜きに肌に馴染む。
アンコールの「LOVE LIFE!」が長〜いメンバー紹介をからめながら壮大なフィナーレとなり、最後にメンバー全員がステージに並んだとき、さらなるアンコールの拍手でNHKホールが包まれた。
トモコは間髪入れず、「オッケー、いいよ!」と突然のアンコールに応えた。
そして、メンバーたちが去り、「何やろうか?」と言ったとき、また会場から「空に架かるcircle」という声があって、ちょっとの間、一馬くんがコードのチェックをして、最後にふたりだけでやってくれた。
いや〜、よかった!
ふたりだけのオレペコは途中にも一回あったが、これが本当にいい!
ギターとボーカルだけで、オレペコの世界が十分にできあがってしまうのだ。
決して、他の楽器が不要というわけではないが、その中心に一馬のギターとトモコのボーカルがちゃんとあるという証だろう。
余談になるが、奥田民生は最近のインタビューで逆のことを言っていた。
「自分の歌はバンドでやることが基本なので、ひとり股旅が素の自分というわけではない。ひとり股旅はイレギュラー」というようなことを言っていたが、オレペコは弾き語りが基本なんだなと思った。
たぶん、それが普通なんだろうけど。
この夜は、ツアーファイナルだった。
前半やや硬い印象のトモコだったが、終盤は本領を発揮して、本当に歌うために生まれてきたかのように伸び伸びと歌っていた。
オレペコは彼女のボーカルなしにはあり得ないし、一馬の作る楽曲なしでもあり得ないと思う。
二人が出逢って初めて生まれる音楽。
もし彼らの音楽に足りないものがあるとすれば、1つは「毒」かなと思う。
ひたすら甘美な世界。
観客に対する無条件のありがとう。
でも、この世界は、悲しみやつらいことも少なからずある。
それが、「毒」だ。
毒は、ときにクスリになる。
毒とクスリで、深みを増すように思う。
彼らはまだとっても若い。
今はそれでいいと思うが、きっともっともっと深くなっていくと思う。
そう期待してしまうふたりだ。
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