オリジナル・ラブ
Overblow Tour
渋谷CLUB
QUATTRO
2012/06/29
19-21

 すべての楽器や歌を田島貴男ひとりが多重録音した快作「白熱」(2011)をバンドでやる、というのが今回のツアーなのだろう。メンバーは高校以来の友人でもある木暮晋也(g)、ドラムはお馴染みの古田たかし(し〜たかさん)、ベースは鹿島達也(たぶん)、キーボードはちょっと年輩の知らないおじさん(笑)だった。会場は若すぎもせず、年寄りでもないという中間層(っていうのかな)で、7〜8割が女子(なぜか近頃、大人の女性なのに「女子」とか「ガール」と言うのが流行っている。アンチエイジングとどっかでつながっているのだろうか…?)
 田島さんは、たぶん、クアトロ好きなのだろう。が、個人的にはあまり好きではない。ゆったりとは見れないし、スタンディングで疲れても座れない、それより何より盛り上がってるうちに自分の場所がズレていく。今宵もそれを先に考えて、一番後ろの隅っこに陣取っていて、それでも十分ステージがよく見えていたのだが、開演してしばらくすると髪の毛を立てた背の高めの兄ちゃんが前に入ってきて、自分を含め、背の低い女性何人かの視界が遮られてしまった。しかも、普通なら盛り上がりとともに客は徐々にステージの方へ近づいていくのに、この兄ちゃんは後ろに下がってきたので、自分は背中側の壁と兄ちゃんに挟まれるような状態、まるで満員電車で身動きがとれない姿勢でのライブ鑑賞となってしまった。そんなこともあるから、やっぱり座席のあるライブの方がいいですな。
 選曲は、新旧織り交ぜて多種多様だった。一番聴きたかったのは「白熱」の中に入ってる「カミングスーン」。原曲はスチャダラパーと一緒に楽しそうに歌っているのだが、そのPVのようにどこか散歩をしてるような雰囲気が気持ちいい。ライブといえば必ずやっていた「プライマル」がなかったのは驚きだった。MCもほとんどなくて、途中、木暮さんに催促されてたが、それでもやらなかった。MCが多いライブは大抵楽しいことが多い。そして、その逆もまた多く、今夜は後者だった。音楽を聴くのがライブではあるが、そればかりではないといつも思う。
 「接吻」「朝日のあたる道」「The rover」など初期の作品にはオリジナル・ラブならではの乾いた、どこか無国籍の雰囲気があり、やはり好きだなと思った!ライブは生ものゆえ、いいとき悪いときがある。今日はやや不完全燃焼だったが、またそのうちに出かけてみたいと思う。