
♪Mr.Children 「Stadium Tour 2015 未完」
東京ドーム
2015年8月16日(日)17:00-20:20 / 40ゲート2階1塁側 1列464番(注釈付)
Mr.Children。1992年にメジャーデビューし、翌93年の4thシングル「CROSS ROAD」がヒットし、94年の5thシングル「innocent
world」、6thシングル「Tommorow never knows」で不動の人気を掴む。こうした大ヒット曲はそうそう続くものではないが、彼らの場合、オリコン初登場1位が5th「innocent
world」から34th「祈り」まで30作も続くのだ。このレベルのバンドはそうそういないだろう。この驚異的な人気のありのままを、僕は東京ドームで目の当たりにすることになる。物販の売れ行きも凄まじく、あっちでもこっちでも「未完」のTシャツを着たファンだらけであった。
17時過ぎ、照明が消えると天井のドームが白っぽく浮き上がって見えた。まだ外は明るく、モワッと暑いはずだ。僕のチケットは、3回目にようやく当たった当日引換券の「注釈付指定席」というもの。ステージを右斜め上から見るような場所で、見にくかったが、まあ、何とかなった。僕はMr.childrenのファンというわけではないので、知っている曲も少なく、最初はとても冷静に眺めていた。ステージまでが物理的に遠いのと、アリーナや反対側の観客席全体が見渡せるので、ミスチルを見ながら、ミスチルを見ている観客も同時に見るという状況であった。「今日、ここに来てくれた人は4万8,500人です。初めて東京ドームでライブをした時は、観客席が遠く、バンドメンバーが孤独に演奏していた印象だけど、今は、違います。それは、別に僕らがビッグになったというのではなく、本当にみんなと一体感がもてるようになったからそう感じられるんだと思います。」というようなことを桜井君が話していた。このバンドの人気の最大の要因は、やはり桜井和寿その人だろう。彼のMCからは誠実な人柄が強烈に伝わってくるし、真剣に歌う姿や楽しそうに歌う姿に見入ってしまう。彼の満面の笑みを見ていて、何度癒やしを感じたかしれない。そして、彼が書いた歌とその声が相まって、この幅広い世代からの揺るぎない人気なのだろう。知らない曲ばかりなので、ドームの音響条件の中で歌詞を聴き取るのは難しかったが、この日、僕は「タガタメ」にガツンとやられた。「♪子供らを被害者に 加害者にもせず この街で暮らすために まず何をすべきだろう?」と問い、そして「でももしも被害者に 加害者になったとき 出来ることと言えば 涙を流し 瞼を腫らし 祈るほかにないのか?」と続く。まるで宮沢賢治ではないか!昨日のトップニュースは、大阪府寝屋川市で起きた中学1年生男女の殺害事件で、容疑者の男(45歳)が逮捕されたというものだった。1月、多摩川河川敷で友達3人に暴行されて中学1年生男子が死亡した事件を始め、執拗ないじめを苦にした自殺だったり、今年だけで幾つもの意味不明な子供の死がニュースになっている。「タガタメ」にあるように、子供が被害者に、加害者になる事件が少なくなく、今の日本社会に在る歪みを感じてしまう。それは、意識下で皆が感じてしまっているはずだ。関わりをもたないように遠巻きに見ていたり、無関心を装ったりする人も少なくないだろうけど、問題を直視し、何もできずに苦悶している人たちもいるのだ。「タガタメ」を聴いて、桜井君の歌う姿を見ていて、なぜミスチルが多くの人々を惹きつけ続けているのかわかるような気がした。
オープニングの「未完」から最新シングル「足音」まで、全く休憩なしで約2時間半。そして、アンコール。ミスチルはアリーナ中央のステージにいた。どの曲か忘れてしまったが、会場の照明が消え、誰彼となくスマホのライトをつけ始めた。その光が少しずつ広がり、会場全体に広がってから、「この歌は、みんなの光の中で歌いたい。」と桜井君が言って、その曲が始まった。数万個に及ぶライトは、夜空の星とは違う、人間=生命の光ゆえの美しさがあった。アンコールもずいぶんと長く、3時間半近いライブであった。終演後、感心したのは、退席する順番をすべてのファンが守っていたこと。5万人近くの人間が一斉に出口に向かうと混雑して危険なため、座席ごとに退席を促すアナウンスがあるのだが、10〜20分も待たされるのを辛抱強く待っていた。こうしたファンの姿は、ミスチルというバンドを映す鏡のようにも思え、とてもいい印象が残った。
Set List
01 未完
02. 擬態
03. ニシエヒガシエ
04. 光の射す方へ
05. CHILDREN'S WORLD
06. 運命
07. FIGHT CLUB
08. 斜陽
09. I Can Make It
10. 忘れ得ぬ人
11. and I love you
12. タガタメ
13. 蜘蛛の糸
14. REM
15. WALTZ
16. フェイク
17. ALIVE
18. 進化論
19. 終わりなき旅
20. 幻聴
21. 足音
encore
22. I wanna be there
23. overture〜蘇生
24. fantasy
25. Tommorow never knows
26. innocent world
27. Starting Over