♪宮沢和史コンサート 平成30年
時を泳ぐ魚の如く
めぐろパーシモンホール
201812月19日(水)18:30-20:30/1階RB1列16番

 宮沢さんがマイクを置いてから、2年半。また少しずつ、音楽活動を再開することになったと知り、祈るような気持ちでチケットを申し込んだ。幸い抽選に当たり、久しぶりに彼のライブを聴くことができた。ピアノ、ギター、ドラムと宮沢さんのカルテット編成で、実に濃密な時間だった。「みなさんに聴かせたい歌がたくさんあって、全部やろうとしたら、5時間くらいかかる」と語っていたとおり、入念に選曲されていたと思う。「これは、高校時代の友人にアレンジしてもらいました」と言ってピアノ伴奏から始まったのは、「からたち野道」だった。僕は泣きそうになった。この歌を聴くと、少年時代を思い出す。無償の愛を懐かしむ歌のような気がして、いつも心に染みる。たぶん、一番好きなのは、「風になりたい」だろう。宮沢さんが最も辛いときに作ったと以前、語っていたことがあった。この陽気なサンバのリズムとは対照的に、歌詞は奥深く、そのギャップがあるからこそ、心に響いてくるのかもしれない。音楽活動を休止することになった首の椎間板ヘルニアについても、わりと詳細に心情を語った。激痛をともない、とても歌える状態ではなくなるらしい。それが、どの瞬間に発症するのか、まるで予測がつかないという。音楽家(ボーカリスト)にとって、歌えない苦しみは、どれほどのものだろうか。
 今週の2月12日、日本中に衝撃をもたらしたニュースがあった。競泳選手の池江璃花子さんが白血病であることを公表したのだ。競泳5種目で日本記録を保持し、しかもまだ18である。来年の東京オリンピックで最もメダルを期待されていた選手の一人であろう。こんな悲劇があるだろうか、と誰もがショックを受けたに違いない。ドナー登録や輸血する人が急増して、ニュースになっているほどである。「神様は、乗り越えられない試練は与えない」という言葉を使って、彼女は病気と闘うというメッセージを発信している。なんと、強靱な精神力であろう!彼女の前向きな姿勢が多くの人に励まし、勇気を与えてくれているのは間違いない。想像以上につらい治療になると思うが、是非とも頑張ってほしいと思う。
 神様とか運命といったものは、現実を受け入れるためのネーミングなのだと僕個人は思っている。宮沢さんや池江選手を見習って、自分に課せられた試練を一歩一歩乗り越えていきたいと思う。そうそう、ギターを弾いていたのは、トミタ栞と一緒に活動している町田昌弘さん(マッチー)だった。2月2日のトミタ栞ライブでまた会えると思っていたら、メンバーが一新されていて、マッチ-はいなかったのが、ちょっと残念だった。やはり、宮沢さんの音楽はすばらしい。文句なし100点満点のライブだった。

set list
1 不思議なパワー
2 First Love Song
3 JUSTIN
4 からたち野道
5 Perfect Love
6 風になりたい
7 TOKY LOVE
8 berangkat-ブランカ-
9 島唄
10 10月
11 銀河
12 天国へ落ちる坂道
13 真夏の奇蹟
14 夢から醒めて
15 24時間の旅
16 この街のどこかに
17 バイカモ
anc
18 光
19 月さえも眠る夜