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match 7
横浜中華街シルクロード舞踏館
20041106[sat]
[出演]杉野清隆(vo/g)、くぼあつこ(vo/key)、後藤勇(vo/g/bs) [会場装飾]ラム理栄
「音楽という名のコミュニケーション」
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match主催の後藤氏からのスタート。
緊張しているというが、声も出ているし(喉の調子は悪そうだが)、ギターもちゃんと弾けているから偉い(自分だったら…、想像もしたくない)。
1曲目は、ムーンライダース「9月の海はクラゲの海」のカバー。個人的にムーンライダースは好みでないので、2曲目のオリジナル「波音」の方がぐっと引き立っていた。素直に曲がいい。海辺でたたずんで、波音が聞こえてくるような気持ちにさせる。つづいて「ダッフルコート」、そして「ミルキー」へ。たぶん一番好きな歌で自然と涙が滲んだ。でも、いつもと違う「ミルキー」に聴こえた。ちょっと削り節のようなザラッとした感覚。もっとゆっくりで、ギターもバッキングとアルペジオが混合したような複層的な「ミルキー」の方が好きなのだが…。次の「ニャー」は、会場に来ていたJ夫妻への結婚お祝いとして歌われたが、祝福の温もりが感じられてよかった。そして、この日一番よかったなぁと思えたのは、「家族」。なんとなくほのぼのする感じが気持ちよく、息子も体を揺すってノリノリだった。出色だったのは、「パーマ」。以前、ライブ・ペインティングでもmatchに出演したペニーさんが再登場!今回は、まだ練習中というハープでの共演だったが、このハープソロがなかなか情感がこもっていてよかった。「じーじ」は、あのハープが今日一番感動だったと言っていたくらい、何か感じさせるものがあった。音楽の技術ではなく、コミュニケーションという意味で、「何かを伝える」ペニーさんの天賦の才を感じた。「まなざし」は戦争を題材にした詞が印象に残る。こんなにも戦争のニュースに溢れている時代なんて、本当に悲しいから。ラストに歌った新曲の「azuki」は、メロディラインがとても綺麗だった。アッという間に終わった。なにか焦燥感のようなものも感じたが、それはボク個人の体調不良のためだったか…。いつも思うが、もっとゆっくりのんびりひたりたい。ボクにとって、そういう特別な音楽世界だから。
くぼあつこさん。以前、後藤氏からMDを聴かせてもらったことがあるが、日常ボクが聴かないような音楽で、どうもうまく消化できないという印象があった。キーボードの弾き語り。歌声は独特で、それが武器であり、両刃の剣のように思えた。「自分の音楽をやる」という強い意志が伝わってきて、その部分に感銘を受ける。たぶん、表現したいのは、メロディよりも詞の世界なのだろうと思えた。ボクのように言葉も音として聴いてしまうようだと、詞の世界を取りこぼしてしまうのかもしれない。音響があまりよくなかったことが残念だった。それと、曲に合わせてもっと色々なアレンジがあれば、ボクのように音から聴いてしまうリスナーの場合は、消化を助けてくれるのかなという気がした。聴いていて「えっ、何!」という感じにさせる音楽である。岡本太郎のいう芸術とは、くぼさんのような音楽をいうのかもしれない、そんな感想をもった。
杉野清隆さん。素朴な人柄、美しい声、曲、優しい歌といった印象をもった。以前、後藤氏と日比谷野外音楽堂でサニーデイサービスを聴いたことがあった。ボクがあまり聴かない音楽で、正直ピンとこなかった。その後すぐ解散してしまったが、ソロになった曽我部恵一がピチカート・ファイヴの「メッセージ・ソング」をカバーしていたのがとてもよかった。「えっ、あのサニーデイサービスの?」ってくらいよかった。前置きが長くなったが、その曽我部恵一と杉野さんがたぶるのである。サニーデイの曲がダメで、小西さんの曲ならOKというのがボクの好みなので、個人的にはもっと意外性があると面白いのでは、という気がした。いや、でも、この美しい世界は、聴いていてうっとりしてしまうが…。あんな風にギターが弾けて、歌えたらなぁと羨ましくなってしまった。
今回のシルクロード舞踏館。くつろげる!ラム理栄さんの装飾もいいなぁ。モビールはボクにはちょっとファンシーすぎるけれど、「老後は切り絵を」と思っているボクにとって、参考になる愉しい世界だった。みなさん、どうもありがとうございました。
「マッチのあとはノミュニケーション」
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