Match3
 
at Yokohama−The Gate Way Studio 9st
in Feb,23 2002
 
 
 
 
 後藤勇
 いつもより、スローなテンポの、ゆったりとした演奏。
 今回はじめて、歌詞カードをもたず、臨んだライブは、
 まるで風呂敷包みを目の前に広げられたような印象だった。
 広げられた風呂敷のうえに座らされて、後藤のギターを、唄を聴く。 
 今までの後藤は、風呂敷の中に包み込んだとっておきの宝物を
 そっと覗かせてくれるような感じだった。
 また1つ、次のステップに昇ったんだな、と思った。
 
 
1 ミルキー
  ちょっと風邪ひいてんの?という感じの鼻声の「ミルキー」。
  ギターが強く、弱く、音楽を奏でながら、後藤独特の詞の世界を広げる。
  今までになくゆっくりとした新しい「ミルキー」だった。
 
2 クリーム
  「クリーム」は、元々ハードなナンバーだけに、弾き語りでもピッキングが力強い。
  だたこの日の「クリーム」は、ギターが強すぎて、唄と少し噛み合ってないように感じた。
 
3 季節の変わり目
  3曲目になって、急にギターと唄のバランスが良くなったように思えた。
  後藤の弾き語りの特徴は、ギターと唄がまるで別々の人間が演っているように、
  まるで2人の人間のコラボレーションのように聴こえるところだ。
  季節の移り変わりがスローモーションで見えてくるような、
  そんな「季節の変わり目」だった。
  ファルセットが段々、様になってきた。
 
4 JUDY
  別れの唄だそうだ。
  今のこのスタジオの空気感にまさにピッタリの楽曲だった。
  絶品!という感じの演奏。
  弦を擦る音や静けささえ、心地よく響く音楽。
  メロディーの力強さを感じた。
 
5 隧道
  1本のギターから、ベース音とメロディーラインとが同時に聴こえてくる。
  いつも不思議に思うギター・サウンド。
  列車の車輪の回転が見えるような、ストローク。
  かなりギターで聴かせる楽曲、でありつつ、唄が負けじと向かってくる。
  ギターと唄の絶妙な緊張感がピーンと張りつめたまま保ち合う。
  どんどん遠い世界へ連れてゆかれる唄。
  知らぬ間に、身体が揺れていた。
 
6 声の音楽
  これは、勝負できる唄だ。
  曲順を決めていないといいつつ、これが最後に来るのは、あたかも「お約束」のようだとさえ思えた。
  誰もが聴き入ってしまう瞬間があった。
  肩の力を抜きつつ、「とにかく演る!」という決意が伝わってきた。
 
 
 
 
 
 
 
  
 めやに(平田聡、田辺勝之)
 久しぶりに「めやに」を聴く。
 平田くんと田辺さんがかもし出す独特の世界は、健在だった。
 カバーが多いにもかかわらず、ちっともそうは聴こえないところが可笑しい。
 その理由は何かというと、2人の個性があまりに強烈なためヵ?
 
 
 
 
 
1 ラッパと娘(笠置シズ子)
  なんだかボンゴが怪しく響いて可笑しかった。
  どこかで聴いたことがあるような、
  全然、聴いたことがないような唄。
  何を唄っているのかよくわからないんだけど、
  最後に曲名聞いて、なぜか納得できてしまった。
  なるほど、「ラッパと娘」なんだな。
 
2 同じ星(jungl smile)
  メロディー・ラインがキレイ。
  平田くんがもっている「寂寥感」がひしひしと伝わってくる。
  サラッと聴き流してしまいそうになるのは、平田くんの性格的な影響でしょう。
  そこにあるテーマを聴くかどうか、それは聴き手の問題なのでしょう。
 
3 Romance
  ブランキージェトシティのカバー曲で恰好いい。
  なんか訳もなく「異国の地」なんだなぁという気がしたり、
  2人は「異邦人」なんだなぁという感じがした。
 
4 めやにのテーマ(’02バージョン)
  テーマの名に恥じない、強烈な楽曲。
  時代を踏まえた可笑しな詞の世界。
  平田くんに語らせたら、右に出る者がいないという貫禄。
  「1億トンのスポンジ爆弾」「スポンジゲリラ」などなど、本当によ〜くわらないね〜。
  田辺さんのドラミングも感動もの!
 
5 たからもの
  「もっとおじゃ魔女ドレミ」というTV番組のエンディング・テーマを耳コピーしたカバー。
  ギターの音が、ハープシコードまたは12弦ギターのように聴こえて心地よい。
 
6 黄砂に吹かれて
  田辺さんのボンゴがスゴイ!
  その右手に付いた「スポンジ爆弾」が見た目にも面白い。
  なぜか、シルクロードを旅する2人という感じがした。
  マントを羽織り、ラクダを連れて、「めやに見参!」という感じ。
  今日の「めやに」はよくやった。スゴイぞ「めやに」!
 
 
 
 
 
 
 
 高橋和幸
 見た感じと中身のアンバランスさが持ち味なのか?
 誰にも似てない、といっても、若干長渕剛風ではあったような…
 なぜだかわからないが、「旅芸人」のような気がした。
 訳は知らずに、「鋼」のような感じがした。
 
 
 
 
 
 
1 春
  なんていえばいいのだろう?
  形容のしようがない、孤高のミュージシャン。
  言葉が真ん中にあるような感じ。
  言葉ひとつひとつが、ちゃんと伝わってくるような感じ。
  演歌とも似て、フォークとも似て、それでいてどっちでもない新しい何か。
  指弾きで奏でるギターのせいなのか、新鮮な音楽!
 
2 長き旅の果てに
  やはり「旅芸人」という印象は、当たっているのでは?
  スタジオ内を左右に動き周りながら、時に激しく悶えるように動き、唄う姿は、
  迫力があった。
 
3 真夜中の高速
  友川かずきの「生きてるって言ってみろ」を思い出した。
  午前4時の常磐道を突っ走っているような緊張感ある詩の世界。
  ギター・カッティングも、唄も、物凄い迫力!
 
4 君がそんなに喜んでくれるなんて
  曲の構成が見事である。
  1曲目の「春」と似ているが、もしかしてリフレインだったのだろうか?
  ギター歴20年のテクは、耳に心地よい。
  高橋さんは、本当は優しすぎる人なんだなと、思った。
 
5 俺が高橋の馬鹿息子
  「俺が馬鹿息子!」「一生一度の人生、やりたいだけやるだけ!」
  高橋さんの人生観や生き様が伝わってくる唄。
  長渕剛に似ているのかなと思ったのは、この辺りだった。   
 
 
 
 
 
 セッション
 
 「弱い犬ほどよく吠える」
 今回のMatchも三者三葉のカラーが発揮され見応えがあったが、
 結果的には高橋さんの色が一番強く出ていたように思えた。
 高橋さんのこの唄を最後にセッションした時点では、
 全員が高橋さんになっていたかのようだった?(笑)