



JET STREAM 2013 〜Thank you from JAL〜
2013年3月1日[金] 19:05-20:50
サントリーホール 2F3列10番RB
ナビゲーター:大沢たかお
スペシャルゲスト:伊武雅刀(JET STREAM4代目機長)・横山幸雄(piano)
指揮者:円光寺雅彦
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
昨年に続き、ジェット・ストリーム・コンサートへ行ってみた。今回はオーケストラだから眠くなっち
ゃうかなという心配もあったけれど、全くの杞憂だった。番組のオープニング同様、夜間飛行のジ
ェットエンジン音に続き、「ミスター・ロンリー」が演奏されると、気持ちもふわ〜と飛んでいく。心は
自在に時空を超えられる。音楽はそのジェットエンジンである。中高生の頃、この番組に耳そばだ
てながら、行ったこともない世界各地の風景、町並み、人々の暮らしぶりに思いを馳せ、心は旅先
を彷徨っていた。大人びたジャズや初めて聴くポップスなどを少し背伸びしながら聴いていた。漠
然と「大人の世界」に憧れ、いつかはそんな大人になれると夢みていた。知らないというのは、何と
幸せなことだろう?
映画音楽を聴くと、様々な情景が浮かんでくる。ミュージカル映画の金字塔「ウエスト・サイド・スト
ーリー」には、名曲がぞろぞろ揃っている。そして、エンニオ・モリコーネの代表作ともいえる「ニュ
ー・シネマ・パラダイス」の旋律を聴くと、どうしてもあのラストシーンが思い出され、瞼が熱くなる。
「シンドラーのリスト」は、なぜか苦手なスピルバーグ監督作品の中で例外的に感動した作品。ユ
ダヤ人ホロコーストという人類が生み出した最も醜悪な行為の中で、金儲けしか興味がなかった
男が変わっていく奇跡の物語。そういえば、先日観た「オズ はじまりの戦い」も似たような話であ
る。悪人が善人になったり、その逆だったりに、人々は興味をかき立てられる。
個人的には、フルオーケストラの演奏を聴く機会は滅多にないが、今回は、クラシックの名曲もい
くつかあった。CMでもお馴染みのエルガーの「威風堂々」は、生で聴くと確かに素晴らしかった。
ショパンやラヴェル、チャイコフスキーなど聴いたことがある名曲ばかりである。ピアニスト・横山
幸雄氏は、ビートルズが実際に使用していた「ベヒシュタイン」というピアノでビートルズ・ナンバー
を演奏した。そんなすごい楽器を借りられるとは驚きである。ビートルズの熱狂的なファンが聴い
てたら、卒倒しているに違いない。音楽にはそういう力があるはずである。
ゲストで4代目機長の伊武雅刀さんが、いくつかのナレーションを担当した。風貌もさることながら、
声の響きは驚異的だった!ドッカーンとぶつかってくるように迫力がある。声、話し方でこうも違っ
てくるものかと改めて驚いてしまった。もっとちゃんと喋らねばと自己反省…。
大沢たかおのファンもたくさん来ているのだろう。「世界の中心で、愛をさけぶ」の印象が強いが、
個人的に嫌いではない。しかし、ナレーションはちょっとたどたどしく感じる。城達也をはじめ、そう
そうたる歴代機長に名を連ねるのだから相当のプレッシャーがあったと何かで読んだ気がする。
そのチャレンジ精神が人々を引き付けているのだろう。これは他人事で済ましちゃいけないことで
ある。子供の頃に思い描いていた「大人」とはだいぶかけ離れているとしても、少しでも近づく努力
を続けていかねばと思う。「JET STREAM」は、その気持ちを思い起こさせてくれる。