真夏の夜のJAZZ in HAYAMA2012〜Friday Crossover Night〜
葉山マリーナ特設ステージ
2012.7.27(fri)16:00-22:30

「真夏の夜のジャズ」(60)という映画がある.。アメリカのロードアイランド州ニューポートで毎年開催されていた同名のジャズ・フェス(第5回/1958年)を記録した映画で、ルイ・アームストロングやチャック・ベリー、アニタ・オデイなどそうそうたる出演者が並ぶ。ニューポートはその名のとおり港町で風光明媚な保養地でもあるそうだから、どこか葉山に似ているのかもしれない。その名を冠した「真夏の夜のJAZZ in HAYAMA」は今年で15周年らしい。昨年は、ビル・エヴァンスの名盤「ワルツ・フォー・デビィ」の録音50年を記念して数々の名曲がカバーされ、好評だったようだ。行こうか迷っていたのだが、たまたま応募した抽選が当たったので、職場のジャズ好きな上司(ドラマー)を誘って、いざ葉山へ。

会場は、葉山マリーナのヨットヤードに特設ステージが作られていた。ほぼ満席に近く、2000名くらいになるらしい。午後4時の日射しはまだ強烈だったが、案外、海風に当たっていると涼しかった。オープニング・アクトは、斉藤圭土のブルース・ピアノ。超絶うまいに違いないが、音量も低く抑えられていて、会場もざわざわしていた。続いて、地元横須賀出身の兄弟ピアノ・デュオ、レ・フレール。二人の息の合った連弾やピアノ弦をミュートした不思議な奏法などを披露し、徐々に盛り上がる。次いで樹里からんという女性ボーカル。サーカスの「ミスター・サマー・タイム」、竹内まりやの「元気を出して」の英語ヴァージョン、井上陽水の「メイク・アップ・シャドー」とカバー曲を中心とした構成で、比較的馴染みやすい感じだった。続くサラ・オレインも女性ボーカル。バイオリンも弾きながら、エンニオ・モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」にちょっと涙が出た。

徐々に会場の熱気が高まる中、村上”ポンタ”秀一(dr)、斉藤ノヴ(pur)のセッションに上田正樹が登場。「悲しい色やね」で一世風靡したのちは表舞台に出てくることはあまりなかったように思うが、ブルース歌手として根強い人気を保っているようだ。会場は年長者の観客も多く、上田正樹の熱狂的ファンらしき女性たちが熱い声援をおくっていた。続いて、高中正義(gui)が登場。1曲目だったか「Blue Lagoon」を聴いてて鳥肌がたった。ギターのことはよくわからないが、これぞ高中という感じの明るく南国的な音を聴いていると、実に開放的な気分になる。高中を知ったのは高校の頃だったと思う。友達の推薦だったか、ジャケ買いだったか記憶にないが、彼の大ヒット作である「虹伝説」のレコードを買って、繰り返し何度も聴いていた。ちょうどその頃からバイクに乗るようになり、葉山(森戸海岸)へも時々来るようになっていたので、こうして初めて生高中を葉山で聴いていると、ちょっと不思議な感慨とともに嬉しさが込み上げてきた。

最後は、シャカタクだった。すっかり日が暮れて、「真夏の夜のJAZZ」らしい雰囲気に包まれていた。代表曲である「Night Birds]や「Invitations」などスマートな大人を感じさせる楽曲の他、割とアップテンポのものなど10曲ほどの演奏で盛り上がった。ほろ酔い加減で少し眠くなった曲もあったが、最後はスタンディングで大盛況のうちに閉幕となった。ジャズ・フェスというより、フュージョン系の内容だったのが少し残念だったが、野外フェスのまったりとしたお祭り気分は味わえて、楽しめた。FUKJI・ROCK・FESTIVAL(97)以降、流行拡大ぎみのロック・フェス。じっくりと1バンドを聴きたい派なので、個人的にフェスは好まないが、たまにはこういうのもいい気がした。