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orange pekoe
−Golden Drop−
渋谷公会堂を埋めた客層はズバリ20代。女性が圧倒的多数を占めたが、男性も1割くらいはいただろうか?ツアーではなく1回きりのライブだったので、チケットを取れなかった人も多数いたようだ。私は、11月に発売されたニューシングル「Beautiful thing」の購入特典で申し込んだところ、抽選に当たって購入できた。幸運につき、またまた仕事を休んでライブ三昧なのだ!
orange pekoe(通称オレペコ)は、大学の軽音楽サークルで意気投合した藤本一馬(Gu)とナガシマトモコ(Vo)により結成され、2001年4月、「LOVE LIFE」でメジャーデビューした。インディーズ時代からも注目され、待望のデビューだったようだ。すべての曲を作曲する一馬のメロディは、とても美しい。ジャズとボサノバを基調にしているが、すでに「オレペコ・サウンド」とも呼べる独特の曲調をもっている。詞はすべてトモジが作っている。一馬の曲には、トモジのボーカルがよく似合い、彼女のハスキーな声色がオレペコの強力な魅力になっている。CDは打ち込みもあり、かなり作り込んであるが、これが生のライブではどうなるのか?これが今回の一番の関心事だったが、蓋を開けてビックリという感じだった。はじめは少々硬くなっている感じはあったが、実に堂々たるステージングで、演奏についても余裕綽々という風であった。すべて生演奏ということで、ボーカルのトモジとギターの一馬をはじめ、ストリングス、パーカッション、ドラム、ウッドベース、サキソフォン、トランペット、キーボード、コーラス隊と総勢17名のビッグバンドである。CDが完璧に再現されていたうえ、ソリストの即興演奏が随所にあってジャズ・ライブさながらであった。そういう意味では、若い2人を熟練のバックバンドがサポートしていたともいえるが、それにしても予想を超える充実した演奏であった。オレペコのふたりはCDジャケットや雑誌などでもあまり露出することがないので、どういう顔なのかというのもちょっと興味があった。まだ大学を卒業したばかりのふたりは実に若く、トモジは、解散したJ・A・MのYUKIに少し似て可愛らしかった。彼女の容姿やMCは、どこか「肝っ玉母ちゃん」みたいな感じがして、往年のジャズシンガー、エラ・フィッツジェラルドを思い出した。聴衆を包み込むような彼女の歌は、これからのオレペコの強力な武器になっていくに違いない。ライブの序盤にあった「クリスマス特別企画」なるコーナーでは、一馬とトモジのふたりだけのステージで、これがとても印象に残った。ディズニー映画「ピノキオ」の主題歌「星に願いを」のカバーに涙した人も多かったようである。後半はノリのいい曲が多く、ぴかぴかのテープが会場全体に飛ばされたり、カーテンの向こうから20名近いストリングス隊が出現して、大オーケストラでの演奏になったりと、アッと驚く仕掛けで演出も楽しかった。これだけいろいろ準備や練習をしてたった1日のライブでは収益があがらないのではと余計な心配もしてしまうが、いずれ近いうちには大規模なツアーができるように人気もあがってくるのでは期待している。将来がとっても楽しみなオレペコである。贅沢なひとときをありがとう。
2002・12・11 渋谷公会堂
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