ENNIO MORRICONE in Japan 2005
 
10.5 at 東京国際フォーラム
 
 
 
 
エンニオ・モリコーネ。
映画ファンなら1度は聴いたことがある映画音楽界の巨匠です。
今年77才になるモリコーネさんは、これまでに450本もの映画にかかわってきたそうです。
よく言われることですが、モリコーネさんはどんな映画でも、たとえB級映画であっても、
その映画に合った音楽を作るといいます。
そんな中でも代表作は、「ニュー・シネマ・パラダイス」や「夕陽のガンマン」、「ミッション」などでしょう。
やはりいい曲がついている作品は、映画もすばらしいですね。
 
モリコーネさんの来日公演は、昨年に続いて2度目のようです。
ちょっとチケットが高いのですが、しかし、公演が始まってすぐに納得でした。
モリコーネさんが指揮するローマシンフォニーは、なんと90名にもなり、
さらに100名もの合唱隊(日本の二期合唱団)が加わります。
こんな大きなオーケストラを聴くのは初めてでしたが、
それはそれは見事なものでした。
究極の美しいメロディに総勢200名のハーモニーです。
東京国際フォーラムの音響も素晴らしく、バイオリン1つ1つの音、ベースの音、パーカッションの音、
STEINWEY&SONSのピアノの音色、不思議なほどはっきりと聴こえました。
 
モリコーネさんの指揮は、芸術家というより職人的と言われるそうです。
とても振りが小さく、派手さは全くありませんが、
それでもここぞというフレーズではワァーと盛り上げます。
本当に不思議な体験ですが、僕は何度も涙がにじんできました。
詞があるわけでもないのに、ただただメロディーの美しさに感動しました。
映画との相乗効果があったのは、「ニュー・シネマ・パラダイス」と「夕陽のガンマン」でした。
アンコールで「アボリソン」「続・夕陽のガンマン」に続いて、
最期に「ニュー・シネマ・パラダイス」が演奏されたときは、
映画のあまりにも美しいラストシーンが蘇り、本当に感動で胸がいっぱいになりました。
 
公演は、5時に始まり、間に15分の休憩を挟んで、7時40分頃までありました。
途中、葉加瀬太郎や世界的なソプラノ歌手フィリッパ・ジョルダーノがゲスト出演し、
約2時間半のコンサートを彩り豊かなものにしてくれました。
弦楽器のことはよく知りませんが、葉加瀬太郎のバイオリンは本当にキレイでした。
それほど激しく動くわけでもないのに、あっという間に汗だくになって弾く姿、
何の先入観もなく、ただただその魂のこもった音色に出逢うと、強烈な感動を覚えました。
 
私の鑑賞した前日には、先月の解散総選挙で大勝した小泉首相も来ていたようです。
長年、エンニモ・ファンだった小泉さんは、
「私の大好きなモニコーネ・ミュージック」というチャリティ・アルバムを選曲し、このほど発売しました。
小泉さんの似顔絵入りCDですが、かつてそんなことをする首相はいなかっただろうし、
それが売れてしまう人気というのもすごい気がします。
 
きっと今、私たちが100年前のジャズやクラシックを聴いているように、
50年後、100年後もモリコーネ・サウンドは聴き続けられるだろうと思います。
そんな偉大な音楽を生で体験できて、本当に贅沢な気持ちに包まれました。
ずっと鳴りやまぬスタンディング・オベージョンの中、とってもブラボー!な夜でした。