レンタルバイクの旅をはじめて3回目。春、夏と走って、今回は寒くも暑くもない初秋。絶好のツーリング日和を期待してバイクの予約を入れたら、あっさり沖縄南方に台風発生!今年はすでに21号である。ギリギリまで気を揉むことになったが、幸い、この台風は1週間ほど停滞したまま迷走していたため、予定どおり出発することができた。秋といえば食欲!いや紅葉だ!紅葉といえば日光でしょう!と単純に目的地は栃木県の日光に決まった。小学校の修学旅行以来、時々ぶらりと訪ねたくなる場所でもある。
レンタルバイクの楽しみの1つは、車種の選定にある。今回選んだのはアメリカン・タイプのSUZUKI ブルバード。Bluebirdではなく、Boulevardである。フランス語で「ブールバール」と発音するらしい。シャンゼリゼ大通りのような「広い通り」の意である。そういえば、時々見かけるBlvdの標識は、これである。
さて、レンタルバイクのお店(といってもハーレーの販売店なのだが)へ行くと、3度目なので店員さんにも顔を覚えてもらい、お店にも入りやすくなった。なにしろあのハーレー・ダビッドソンの専門店である。店の内外にはハーレーが10数台並んでいて、なかなか敷居が高い。レンタル担当のお姉ライダーもハーレー・オーナーだ!たどたどしいところがあるが、事務的に完璧過ぎるよりはいい。以前どこかで会ったことがあるような既視感をもつが、思い出せない。他人の空似か、どこかで見かけただけの人かもしれない。そのうち思い出せるような気もしている。謎解きもお楽しみのひとつだ。
今回レンタルしたブルバードは7月に納車したばかりの新車だった。車重が267kgもあって、かなりデカイ。学生時代に乗っていたオフロード・バイクが100kgちょっとだったのに比べると、遙かに重い。油断すると立ちごけしかねないので、要注意である。実はアメリカン・タイプも中学生の頃から乗りたかった車種で、「ついに長年の夢が叶った!」といえる。夢といっても、自分の描く夢は小さい。実現可能なことしか興味が湧かないせいもあるが、概して小さい夢しか思い浮かばない。夢というより、凡人のささやかな願望といった方がいい。今月、iPS細胞を開発した山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞することに決まり話題騒然となっているが、こちらは多くの人に幸せをもたらすであろう「世界の夢」である。夢があれば、人は生きてゆける、きっと。
話が脇道に逸れてしまったが、ブルバードを跨いでみると、ステップの位置が思ったより前方にあるので、慣れるまでは宙で足をぶらぶらさせることが度々あった。座ったときの印象もちょっと不思議である。普通のバイクを正座に例えれば、アメリカンの場合は、あぐらでもかいているようなリラックス感があった。コーナーリングでの取り回しも独特で、ニーグリップしにくく、車体が大きいこともあったのだろうが、とにかく曲がりにくい。最初の首都高の高速カーブもスムーズに曲がれず「ヒヤッ!」として慌てたが、徐々に慣れて、いろは坂に着く頃には何とか自在に曲がれるようになっていた。やはり、バイクは乗馬とよく似ている。
紅葉シーズンの日光は、さすがに混雑していた。竜頭の滝、湯滝、東照宮といった名所周辺は、大渋滞である。バイクはある程度すり抜けて行けるが、何かのはずみで接触すると面倒なので、やはり渋滞はない方がいい。朝のうちにいろは坂を抜け、中禅寺湖、戦場ヶ原へと向かった。山肌の所々が黄色や紅に染まっていたが、本格的な紅葉はこれからという感じだった。16時返却に間に合うよう12時過ぎには日光を後にし、途中のSAで宇都宮餃子を食べてからは、ひたすら南下。何はともあれ無事故無違反で帰ることが大事である。
4月に僕のいる職場に異動してきたF氏はバイク通勤。どんなに遠い職場でも雨でも冬でもバイクである。すごい!あるとき、そのイタリア製バイクをちょっと見せてもらったときに自分の中で燻っていた何かに着火したようだ。その後、ネットで見たレンタルバイクジャパンのサイトにあった宣伝文句が殺し文句になる。 「バイクを手放して今は所有してないけど、やっぱり乗りたくなった」「駐車場確保や維持費の問題でバイクを手放した」「昔はお父さんもバイクに乗っていたんだよ」「ヘルメットやグローブも一緒に借りたい」そんな人にはレンタルバイクがお勧めという言葉はまさに自分にも当てはまった。たとえば、今回レンタルしたブルバードは、買えば80万円以上である。維持費や駐車スペースの問題もあるし、たまの休日にしか乗れないことを考えれば、借りた方が遙かにコストパフォーマンスが高い。昔はバイクに乗っていたんだけどって諦めている人にはお勧めですヨ!次はどこへ行こうかな?
男体山〜第一いろは坂
男体山は二荒山(ふたらさん)とも言う。二荒とは観音菩薩がいるとされる補陀洛(ふだらく)に由来するらしい。そもそも日光は、補陀洛(ふだらく)→二荒(ふたら)→二荒(にこう)→日光(にっこう)になった説もあるとか。ふ〜ん。
湯滝〜竜頭の滝〜戦場ヶ原
湯ノ湖のあちこちでは湯が湧いているが、湯滝は水なので滝壺近くの水を触っても冷たい。この水は戦場ヶ原を流れる湯川、そして竜頭の滝から中禅寺湖、華厳ノ滝へと流れていく。その先はというと利根川になって、いずれは太平洋へと注ぐ長い下り道である。
中禅寺湖
第二いろは坂を登り切りトンネルを抜けると大きな鳥居がある。この道は、小諸〜日光を結ぶ「日本ロマンチック街道」の一部でもある。
秋日光ツーリング
2012/10/13SAT-14SUN
車種:SUZUKI ブルバード400
走行距離:466km
燃費:20.6km/L