昨年1月、大型自動二輪免許を取得した。「いつかは限定解除」という長年の夢がついに叶ったと喜んではいたものの、実際に乗る機会が一度もないまま2年近くが経過しようとしていた。というわけで、今回のツーリングの第一目的は、「大型バイクに乗る」だった。7月に20数年ぶりに再会した友人Sを誘い、前回雨で流れた諏訪湖畔キャンピングを10月14〜15日に計画したのだったが、が、が、またしても雨予報である!雨の中でのツーリング&キャンプはやめようということで延期したのだが、しかし、その後も延期が3回もつづいた(うち2回が雨天による延期)。4度目の正直でようやく実現することになったものの、すでに季節は初冬にさしかかり、キャンプどころではなくなっていた。紅葉狩りにもすでに遅く、消去法で温泉探訪ツーリングになった。「さて、何処へ行こうか?」たまたま職場に群馬出身の学生が研修に来ていたので、「群馬でもいいか?」とSにLINEすると、「いいよ!」ってことで、有名な草津、伊香保は行ったこともあるので、水上温泉で宿を探した。ゆったり温泉に入って、美味しい食事を食べるだけならもっと近場でもいいわけだが、大型バイクを走らせるって目的があるので、ちょっと遠いところを選んだのだが、水上温泉がどこにあるのか、よくよく地図を開いてみたのは宿を決めた後だった。群馬県の中でもかなり北に位置し、新潟県に近いところだった。例の群馬の研修生にきくと、「水上は結構雪が多いですよ」という。今冬は全国的に冷えていて、群馬県下のスキー場は例年になく早い積雪でにぎわっているというニュースを出発二日前になって見てしまった!雨の心配ばかりしていて雪のことまで考えてなかったことを猛省しつつホテルに電話してみると、時々降雪はあるが昼には溶けて道路には残っていないから大丈夫という話だった。出発前日の天気予報では、夜のうちところにより積雪があるといっていたが…。

 25日(土)は、とてもいい天気いなった。レンタルバイク屋までは息子のバイクに乗せてもらった。息子をタンデムしたことはあったが、逆は初めてで、なんとなく頼もしく思えた。今回レンタルしたのは、BMW RnineTという排気量1,169cc、車重222kgのバイクである。馬力は110psもあって、ちょっとした乗用車並みである。手続きを済ませ出発の段になったら、ギアが1速に入らずに焦った。若い担当者も困ってしまい、店主に来てもらっても簡単には入らなかった。ドライブシャフトのせいか、少々クセがあるようだった。信号待ちで出発できなくなると嫌だなと思ったが、慣れれば特に問題なく、とても乗りやすいバイクだった。水平に配置された4ストロークエンジンは、ドンツク・ドンツクと小気味いい振動があり、軽くスロットルを開けるだけですぐさま100キロでてしまう!圏央道に入る前、新幹線の高架下でバイクを停めて記念写真を撮っていると、すぐ隣の畑にいたおばちゃんが声をかけてきた。「どこ行くの?」「あら、息子さんね」さりげない会話、ちょっとした出会いがあると、旅は味わい深くなるものだ。そこで、息子とは分かれた。

 狭山PAに14時集合の予定だった。ケータイがあるので、その程度の約束で十分なのである。特に渋滞もなかったので、13時半前には到着してしまった。それから1分もしないうちに、すぐ隣にBMWのバイクが停車した。Sだった。広いPA内にもかかわらず、同じ場所にほぼ同時に到着したことに驚いた。学生時代、北海道ツーリングの途中ではぐれてしまったSと半日近く経ってから再会したことを思い出す。あの頃はケータイがないからこそ、いろいろなトラブルもあった。ドラマチックともいえる。便利な時代になったと思うが、これが標準になってしまうと特に便利さを感じなくなるのだから、人間は勝手なものである。

 昼を食べて、圏央道〜関越自動車道をひたすら北上した。RnineTは高速巡行も余裕だったが、ネイキッドタイプなのでかなりの風圧をまともに受けた。すでに太陽は傾いており、時速100キロ超での体感温度はかなり低かっただろう。徐々に身体の芯まで冷えて、足がガタガタ震えていた。グリップヒーターがついていたので、手が温かかったのは救いだった。宿は水上ICに近かったが、1つ手前の沼田ICで降りて、コンビニに寄った。防寒のためにレインウェアを着るとだいぶ楽になったが、道路際にあった温度表示は3℃だった。「寒い〜!」を連発しながら、吹割の滝を見に行った。日本のナイアガラの滝という異名があるそうだが、なるほど、そういう雰囲気はあった。本物を見たことがないので比較できないが、規模は相当小さいと思われる。滝見物を終えて宿に向かううち、日が暮れた。宿まで高速ならすぐだが、下道だとそこそこ時間がかかった。暗いし寒い。しかも、道を若干間違えていて、ホテルを目前にしながら30分近くウロウロ走り回ってしまった。宿に着いてホッとした。キャンプだと、これから設営だから、やっぱりホテルにしてよかった。一息つくと動くのが面倒になっていたが、気合を入れて露店温泉に入り、身体の芯から蘇ったのだった。大きなホテルは、たくさんの人でいっぱいだった。外国人客は少ないようだったが、店員の多くは外国人だった。寿司やらステーキやら食べたいだけ食べつつ、いろいろな話に華が咲いた。部屋に戻ってからも映画や本や政治や仕事の話などとめどなくダラダラと話しているうち、夜が更けていった。

 ホテルにペッパーがいたので、少し話してみた。僕は初めてだったのだが、ちゃんと目線を合わせてくる感じが、PCとかスマホとは明らかに違っていてドキドキした。近い将来、人に似たアンドロイドが普及してくるに違いない。AI機能が発達すると、対話を通じでマシーンごとの個性が生まれることだろう。つき合いが深くなれば、ペットと同じように、唯一無二の特別な関係ができるだろうし、愛情だって芽生えるかもしれない。そのとき、人間はロボットから少なからず影響を受けるだろう。先日、寝室にある空気清浄のフィルターを掃除して電源を入れたら、ふいに「掃除してくれてありがとう」と言われた。そんなプログラムも入っているんだと感心しつつ、なんかいいことをしてあげたような気持ちになっている自分がいた。







BMW RnineT
走行距離435km 燃費18.2km/L

水上
温泉
  2017/11/25sat-26sun