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SCENE 8
「革ジャン」
翌朝、出かけようとして驚いた。なんとっ!泊まっていたモーテルのすぐ前がLAマラソンのコースになっていて、車が出せないのである。仕方がないので、マラソン風景を眺めることにした。が、案外これが面白かった。走者がたいへんユニークなのである。例えば…、犬と走る人、赤ちゃんをベビーカーに乗せて走る人、車イスの人をローラースケートで押しながら走る人、風船を高く上げながら走る人、バスケットボールでドリブルしながら走る人、大きな風呂敷を10人くらいでかぶりながら走る集団、足が1本しか無い人さえ走っていた。その人のTシャツには、こう書いてあった。
”Running for life”。
なんだか、つくづく「アメリカ」を感じてしまった。
この日は、L.A.を中心としたドライブで過ごした。
まずはお馴染み”Hollywood”の看板。単に不動産屋が建てたものでも、やはり実物を見ると感動する。とにかく映画という映画に登場する看板だ。かの有名なビバリーヒルズは、まるで信号のない閑静な高級住宅街。ここでも、とある看板を見に行った。イーグルスの名盤「ホテル・カリフォルニア」のジャケットに使われたアノ看板だ。全く、ミーハーな旅人である。
看板の次は、ファーマーズ・マーケットへ寄った。ここに”WESTERN FRONTIER”という洋服店があって、日系人の店員に「頑張って買ってって!」と妙に元気づけられ、思わず革ジャンを買わされそうになった。当時は、日本でも革ジャンが流行り始めていて欲しい気もしたのだが、安いといっても$460だ。切り詰めた旅行だったので、なんとか買わずに店員を振りきり、後ろ髪をひかれつつ店を出た。その足で行ったサンタモニカでちょうど夕陽が沈み、映画のワンシーンのような綺麗な時間を過ごすことができた。
その晩は、海の近くのホテルに泊まった。夕食は近くの”WILDFLOWER”という店で、COMBOというサンドイッチとラザニアを食べた。あとは、ホテルで映画を見て、さっさと寝た。
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