SCNE 14
 
 
 
 
「大陸横断」
 
 午前中、リトル・トーキョーで買い物をした後、LAX(ロサンゼルス国際空港)へ来た。14時前にKとは握手で分かれ、そのKが乗るTWA(トランスワールド航空)を見送った後、いよいよ独りになった。その途端、急に淋しくなった。Kと過ごした日々がすでに懐かしく蘇ってきた。楽しかったな〜と、本当にしみじみと感じてしまった…。
 次はNYへ行くことにしていたが、泊まるホテルの他は何も決めてなかった。今回のように長い旅では、細かな計画は立てにくい。せいぜいどの都市におよそいつ頃行くか、決めていたのはその程度である。
 空港でぶらぶらしながら、今後の予定など考えていたら、すぐに時間が過ぎた。22時。NY行きのユナイテッド便(UA)が出る頃、外は雨になっていた。予定時刻にテイク・オフ。雲は意外に低いところにあって、すぐに抜けてしまった。機内はガラガラで、隣も空いている。席を3つ使って寝ている人もいた。僕の座席は、またしても翼のする後ろ。うるさいので困るが、窓側だったので外の景色はよく見えた。翼の下の雲の切れ目から、下界が見えた。アメリカの街灯は、ほとんどがオレンジ色をしているので、空から見る街もオレンジ色に染まっていた。
「こんな鉄の塊がどうして空を飛べるのか!」
綺麗な夜景を空中に浮かんで見ていると、ふと、そんな感動を覚えた。
 スチュアーデスはみな美人揃いのおばさんだった。そのうちの1人にとても親切にしてもらえて嬉しかった!(と日記に書いてある)。
 このUA便は、夜間5時間半で大陸を横断するものなので、コーヒーサービスだけかと思っていたら、しっかり朝食も用意されていた。メニューは、サンドウィッチ、プラム、ビスケット、クラッカー、チーズとコーヒー。これだけ食べれば十分である。これも周遊券の1クーポンで乗れるので、日本円にして3,000円程度。その気になれば、アメリカ一周は簡単である。