|
「スウィート・ノベンバー」
「サイダーハウス・ルール」で初めてシャーリーズ・セロンを見たとき、マリリン・モンローの再来かと思ったが、
M・モンローがセックスシンボライズされたのと違い、S・セロンは知性的な女優として評価されているように思う。
兎にも角にも、S・セロンを見たくて、「スウィート・ノベンバー」を観に行ってきた。
もう、心が、ひりひりひりひりする映画である。
共演したキアヌ・リーブスもいいが、やはりS・セロンが輝いている。
キアヌの役は、広告代理店のエリート社員で仕事バリバリのネルソンという男。
この男が、S・セロン演ずるサラの強引な誘惑により、
11月の一ヶ月だけ一緒に暮らすことになる。
仕事の成功こそ人生の目的のように生きている仕事人間ネルソンと、
あくまで自由奔放に生きる自由人サラ。
しかし、運命は、それぞれに違った結末を用意していた。
強引な展開にも思えたが、サラとの生活の中で少しずつ人間性を取り戻してゆくネルソンが、
本気でサラを愛し始めるところから、物語はとても美しい。
11月なのに、ネルソンがサンタクロースになって、サラに12個のプレゼントをするクライマックスは、
見ていて心引き裂かれる思いがする。
そして感動のラスト、いつか二人で遊んだ目隠しゲームで、
ネルソンがサラを探しに行くシーン。
自分の年を考えると恥ずかしいが、思いきり号泣したくなってしまった。
監督のパット・オコナーはアイルランド生まれで、元々ドキュメンタりー制作を仕事にしていたという。
そのせいか、この風変わりなストーリーも、不思議と現実味がある。
また、たびたび挿入されるエンヤ「オンリー・タイム」も感動を盛り立てた。
エンヤの大ファンであるキアヌが直接、使用許可を得たという。
派手さのない作品だが、心ゆさぶられる感動的な作品で、おそらく知る人ぞ知る秀作として後世に残るだろう。
また、S・セロンの演技はすばらしく、おそらく彼女の代表作の1つになるだろうと思う。
DATA
アメリカ映画/2001年/監督(パット・オコナー)/
脚本(カート・ボルカー)/原案(ポール・ユーリック、カート・ボルカー)/
主演(キアヌ・リーブス、シャーリーズ・セロン)/音楽(クリストファー・ヤング)
|