「ライフ・イズ・ビューティフル」
 
 
 
第二次大戦中のイタリア。主人公は、底抜けに陽気なイタリア系ユダヤ人グイド。
たまたま出逢った村の女(ドーラ)に一目惚れし、彼女を「お姫さま」と呼んじゃう!
彼女にはすでに婚約者がいたが、ユーモアたっぷりに彼女を口説き、
とうとう婚約披露パーティの会場から白馬で彼女を連れ去っていく…。
 
ハチャメチャなストーリー展開だが、映像も音楽も美しく、ぐいぐい引き込まれてしまう。
「ライフ・イズ・ビューティフル」なんてキレイ過ぎて口にしにくい世の中。
でもこの映画の中では、ふうっと魔法をかけられたように誰しも夢見心地になるでしょう。
 
しかし、ときは戦時下。徐々にドイツ軍の侵攻がグイド一家にも迫り、
ついに強制収容所送還と事態は深刻化していく。
不安がる息子ジョズエに希望を与えようと、グイドは言う。
「これはゲームなんだ。泣いたりママに会いたがったら減点で家に帰されるよ。
でも勝って1000点になったら戦車がもらえるんだ!」
面白可笑しく振る舞うグイドに思わず大爆笑!ドイツ語翻訳シーンでは酸欠状態!
息子のためにウソをつき、妻のために危険を冒す。
その深い愛とユーモアと勇気と知恵が笑いと涙とを同時に誘う。
物語のクライマックスは、物置に隠れている息子の目線で描かれる。忘れ得ぬシーンだ。
そして母が息子を抱き上げるラストシーンは、涙で画面が歪んでしまっている。
何があっても諦めない。悲惨な中でも笑いを忘れない。
グイドは全力で戦い、堂々と生きて勝利したのだ。
思い出すだけで感動が蘇る素晴らしい映画である。
 
 
DATA
イタリア/1998年/監督・脚本・主演(ロベルト・ベニーニ)/
共同脚本(ヴィンチェンツォ・チェラーミ)/音楽(ニコラ・ピオヴァーニ)/
撮影監督(トリーノ・デリ・コリ)