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「アンジェラの灰」
「だから何?」という理由もなく惹かれるものがある。
それは本能のように生まれつき備わっているものではなく、
むしろ育ってきた環境によって後天的に身につくものであるように思う。
今回、「アンジェラの灰」を見ようと思った理由は2つあった。
1つはアラン・パーカーの最新作だということ。
そしてもう一つは、少年がぺろっと舌を出したポスターを見て、
瞬間的に見たい衝動にかられたことの2つだった。
アラン・パーカーが弱冠34才で監督した「ミッドナイト・エクスプレス」には、悲惨な境遇の中でも決して生への執着を失わない姿に心動かされたが、
この映画も同様に人間のひたむきさ、逞しさを感じさせて、何とも励まされる作品である。
貧しいアイルランド移民の父。
哀しさを紛らわすため、ようやく手にした失業保険さえ酒につぎ込み、
家では妻、子供が腹を空かして父の帰りを待っている。
社会的弱者であった父は、結局3人もの子供を失う。
主人公はフランク・マコートという少年。
実は原作者本人のことである。
実際に体験したことを自叙伝としてまとめたもので、
そこには「夢はいつかきっと叶えられる!」というメッセージが込められている。
生きることへの勇気を与えてくれる映画である。
DATA
イギリス/1999年/監督(アラン・パーカー)/原作(フランク・マコート)/
主演(エミりー・ワトソン、ロバート・カーライル)/音楽(ジョン・ウィリアムズ)
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