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「アリス・イン・ワンダーランド」
−Alice IN WONDERLAND−
通勤の乗換駅に新しく映画館ができ、仕事帰りに映画を観るというお楽しみができた。
その日は、あまり肩の凝らない映画でちょっと日常を離れたいな、という気分。
ティム・バートン作品は観たことなかったが、
期待した以上に楽しめて、思いっきり不思議な世界を味わえる内容だった。
原作は、今から140年も前にイギリスで生まれた物語。
映画では、主人公アリス(ミア・ワシコウスカ)を原作より年上の19歳にし、
少女時代に落ちたことのあるワンダーランドに、もう一度落ちていくという設定に変えてある。
懐中時計をもった白うさぎなど、原作でお馴染みのキャラクターも登場するが、映画独自のキャラもあり、
ティム作品ならではのユニークな脚色がたくさん楽しめる内容である。
「なぜ、アリスを19歳にしたのか?」
「社会に出ていくこと、結婚をすべきかどうか、あらゆる迷いを感じ、揺れる年齢。
大人と子供の中間で、人生の岐路、感情的な岐路に立つ年齢だ。」
とティム監督が語っているように、この作品はアリスの成長物語である。
しかし、何といっても見所は、摩訶不思議なキャラクター群だろう。
実写とアニメーションの共演はもはや珍しいものではないし、
革新的なCG技術により違和感もほとんどない。
ただし、今作のキャラクターはそれ自体が奇妙なので、
別の意味で、ものすごく違和感はあるのだが(笑)。
ちなみに視覚効果には、「コクーン」(85)や「フォレスト・ガンプ」(94)など
4作品でアカデミー賞視覚効果賞を受賞しているケン・ラルストンが起用されている。
最も強烈な印象を残すキャラは、赤の女王イラスベス(ヘレナ・ボナム=カーター)だろう。
異様に頭が大きく、ハート型の口紅をつけた恐ろしい女王。
女王のタルトを盗み食いしたカエルの召使いが、「首をはねよ」と女王に宣告されるシーンはかなり笑えた。
ジョニー・デップの帽子職人もなかなかだし、透きとおるほど真っ白な白の女王のアン・ハサウェイもいいのだが、
個人的に一番のお気に入りは、トウィードルダムとトウィードルディー兄弟。
超肥満な幼児体型なのにスキンヘッドで、しかも兄弟仲が悪いくせにいつもくっついてて、
なんだかあべこべなのだが、会話がまた変なのでとにかく面白かった。
ラストは、女性の自立を描いて、なかなか痛快だった。
まあ、男も負けじと頑張らねばいけないわけだけど…。
DATA
米国映画/2010年/109分/監督(ティム・バートン)/脚本(リンダ・ウールヴァートン)/
原作(ルイス・キャロル)/製作(リチャード・D・ザナック他)/音楽(ダニー・エルフマン)/
シニア視覚効果スーパーバイザー(ケン・ラルストン)/
出演(ジョニー・デップ、ミア・ワシコウスカ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ)
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